世界抗菌薬啓発週間:耐性菌を将来に残さないために
毎年11月の第3週は、世界保健機関(WHO)による【世界抗菌薬啓発週間】です。
2017年は11月13日の週にあたります。
世の中の感染症の多くは、『細菌』と『ウイルス』が原因となって生じます。『真菌』、『原虫』、『寄生虫』のような一部の例外もあります。
このうち、抗菌薬の効果があるのは『細菌』による感染症のみ。そして、細菌の中でも薬の効きにくい菌を耐性菌と呼びます。
耐性菌は医療現場で大きな問題となっています。肺炎が治りにくくなったり、膀胱炎が慢性化したり。
WHOの推計では、30年後には耐性菌のために亡くなる方がガンで亡くなる方を上回ると予測されています。
耐性菌は、抗菌薬の乱用により生まれます。
抗菌薬の効かない『ウイルス』感染症で抗菌薬を飲んでいたりすると、体の中に耐性菌が出てくるのです。
ウイルス感染症の代表的なものは、いわゆる風邪です。
咳、痰、鼻水、ノドの痛みが同時にでるような、複数の場所にまたがって出る症状の場合はウイルスが多いですね。このような時に抗菌薬を飲んでも効果は出ず、下痢のような副作用のデメリットがあります。
使わずに済むときは使わないことで、将来の耐性菌を減らすことができます。
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