吸入ステロイドで治療できた意外な疾患

現在、吸入ステロイドは気管支喘息に対して用いられます。気管支拡張薬との合剤では、COPDにも有効です。

最近、吸入ステロイドにより改善した声帯ポリープの患者さんがいらっしゃいました。声のかすれが出現し、耳鼻咽喉科で声帯ポリープと診断されたものの持病のため手術できず。

炎症を抑える吸入ステロイド療法を行ったところ、1カ月半で声のかすれはすっかり改善して大変喜ばれていました。

声帯ポリープに対する吸入ステロイド療法は慣習的に行われています。エビデンスは限られており、確立した治療ではありません。自費診療になり、誰にでもお勧めできる治療とはいえません。

手術ができない事情のある方では行う価値があるかもしれません。

2017年12月04日