論文抄読会から:免疫療法とインフルエンザワクチン

群馬大学病院で、呼吸器アレルギー内科の県内の医師による論文抄読会を行っています。

昨夜の会では、本庶博士のノーベル医学賞受賞で話題となっているオプジーボとインフルエンザワクチンの関係について取り上げられました。

https://www.ejcancer.com/article/S0959-8049(18)31382-0/fulltext

オプジーボのような癌免疫療法では、免疫系への影響から様々な合併症を生じることが知られています。

下痢、皮膚障害などの従来の化学療法でもみられた副作用に加えて、糖尿病や甲状腺機能障害などの特徴的な副作用も報告されています。

インフルエンザワクチンも人体の免疫に作用するため、これがオプジーボの副作用を増強しないかということが心配されてました。

上記の論文では、ワクチンの接種の有無でオプジーボの副作用は統計的に有意な変化をしなかったということです。癌を治療している方ではワクチンの必要性が高いので、一安心の結果といえます。

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2018年11月22日