睡眠時無呼吸症候群の治療:ご年配の方について

睡眠時無呼吸症候群は国内に300万人の患者さんがいる疾患です。男性、女性をとわず潜んでいます。
この病気の原因は、のどの奥で空気の通り道がふさがってしまうことです。
ご年配の方では、のどの筋肉の力が低下しがちのため無呼吸はより生じやすくなっています。

無呼吸の検査で一定の重症度の場合は、寝るときにマスクを装着するCPAP療法が選択されます。効果はよく知られていますが、70歳以上の方についての情報はわずかでした。
2015年にERJに報告されたスペインでの研究では、重症の睡眠時無呼吸がある70歳以上の患者224人のCPAPの効果が調べられました。
CPAP療法を行った方では、生活の質、睡眠の質が圧倒的に改善していたほか、不安、うつ症状、認知機能まで大きく改善していました。

ご年配の方では、無呼吸で生じた認知機能の低下が見過ごされていることが多いようです。認知症と違って治療で改善する余地がありますので、しっかり診断をつけることが大事ですね。
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2017年10月04日